勝福寺
ひっそりと佇む 文化財 勝福寺
勝福寺(しょうふくじ)は、福島県喜多方市にある寺院。国重要文化財の和様三間堂があり、茅葺きの屋根が特徴です。会津三十三観音の六番札所なっています。
開基ははっきりしておらず、天文年間に火災に遭い永禄元年(1558年)に再建した、という記録はあるそうです。
観音堂の中には、不動明王立像(鎌倉中期)と毘沙門天立像(鎌倉中期)が安置されており、ご本尊は座高約40〜cm程の十一面観音菩薩像で、ご本尊は「秘仏」として普段は公開されていません。
昔、京より松島へ旅する「勝ノ前(すぐれのまえ)」という女の人が病のためにこの地に留まり、療養しましたが亡くなってしまいます。後に尋ねた中将が嘆き悲しみ、その冥福を祈って観音堂を建立したと伝えられています。茅葺き、寄せ棟造りの建物であり、和様の要素を多く持つ中世末期の貴重な仏堂(国重要文化財)です。
盛時には、薬師堂はじめ十指に余る堂宇があったそうですが、現在は観音堂と、仁王門を残すだけとなっています。
観音菩薩の脇侍は、毘沙門天と不動明王で、木造毘沙門天立像は、像高155cm余り、寄せ木造りで彩色がほどこされており、昭和30年に県指定の重要文化財になりました。
また、銅鐘も同時期に県指定重要文化財に指定されており、総高118cm、口径65cmの小型の鐘です。永禄7年(1564年)芦名盛興と盛氏の寄進によるものです。
重要文化財(国指定)
- 勝福寺観音堂 附棟札一枚
福島県指定重要文化財
- 木造不動明王立像
- 木造毘沙門天立像